株式投資の銘柄選びとは?

ダイスケです。

株式投資をする際には、企業が上場し株式を発行した際の株のことを銘柄と呼びます。そして、その銘柄選びのコツとして、将来性や今現在の業績、数字などを加味し、いいと思った会社やこれから良くなっていくであろう会社の株式を探し、より安い株価で買うことですね。

株価がより安い時に買い、高い時に売ることで売買益を得ていけることは株式投資の醍醐味のひとつです。ただ、口で言うほど簡単なものではなく、その銘柄の値動きの幅や向きはプロのトレーダーであったとしてもわかりません。

株式投資初心者にとって、取引上に上場している、およそ4000社の中から将来有望な銘柄を厳選するのは非常に難しく、難解なものですからこの「銘柄選び」というのは株式投資で誰もが始めにぶち当たる壁となります。そこで、今回は初心者であったとしても比較的簡単にできる銘柄の選び方、銘柄を選んでいくうえでの注意点などをご紹介したいと思います。

聞き覚えのある会社の株といった馴染みのある銘柄を選ぶ

ひとまず銘柄選びで時間が掛かってしまい、一向に進まないのであれば自分が知っている会社の銘柄から選んでいくことをおすすめします。自分が知っている、馴染みのある会社の株であれば、その会社の成長性や未来、業績といったものに対してある程度の予測が出来、その会社についてよくしらない他の投資家やトレーダーといった方々よりもずっと有利な立場で戦うことが出来ると言えるからです。

例えばですが、サプリメントに関して詳しい人であれば

「どの商品が一番メジャーなのか?」

「最近発売されたサプリメントの効果や評判はどうなのか?」

といったように、サプリメントに関する情報に精通しているはずですね。

 

また、よく外食チェーン店を利用する人であれば

「あのチェーン点はいつ通っても満員だな」

「あそこのファミレスの期間限定商品はかなりイケる」

といったように、他の人に比べて外食チェーン店の情報についてよく知っているはずです。

上記のことからも馴染みのある会社の銘柄を選んでいくことにより、会社の業績や実情、成長性といった部分をより分析していくことによって自分の強みを発揮していくことができます。

より生活に密着した企業の銘柄を選んでいく

生活に密着した企業の銘柄を選んでいくのも方法としてよいでしょう。

仮に、もし近い未来において世界的な不況などが訪れ、日本経済がゆっくりと低迷していくことになったとしても、「不況だから絶食しよう」「不景気だから電気を一切切ってしまおう」などと考える人はいません。特に

  • 「食品類」
  • 「電気・ガス」
  • 「医薬品」
  • 「生理用品」

といった、景気が仮に悪くなろうが消費にほぼ影響が出てこないこれらのものを扱っている会社の銘柄を選んでいくことが出来れば、株価は比較的安定し日々の株価の変動にビビることもありません。こういった上記の株は世間一般的には「ディフェンシブ株」などと言われていますが、ディフェンシブ株は比較的安定的な業績を上げていっていることから、高い配当金を出している会社が非常に多いのも魅力ですね。

安定感や長期的に投資をしていき、株価変動に惑わされたくはない人は上記のようなディフェンシブ株を選んでいくのがいいでしょう。特に、インフラ関係の株は今後より発展していき必要不可欠なものとなっていきますのでおすすめです。

会社の業績が比較的安定しており、株価もゆるやかに上がっている会社を選ぶ

投資であれば基本的に長期的な運用のことを指すわけですが、株価は会社の業績に連動していって、業績の良い会社の株価はじっくりと上昇していくため、業績の良い会社の銘柄を選んでいけば株価が上昇していく可能性は極めて高くなります。

会社の業績、財務状況などから会社が本来持っている本質的価値に対し、現在の株価は割高なのか?割安なのか?といった分析をする「ファンダメンタルズ分析」は株式投資における極めて重要で基本的な分析方法です。

初心者が突然会社の業績や財務状況を分析、細かくチェックしていくのは非常に厳しいですが、まったくの初心者でも比較的簡単に理解出来る、以下のポイントに搾って分析を行ってみましょう。

1.営業利益が伸びているか?

これは業績を見る上において非常に重要視すべき数字と言えます。この営業利益とは、その会社が主とする本業で稼いだ利益になります。仮に売上高が増えていってたとしても、会社として利益が残っていないのであれば完全に無意味です。業績を見るときにはやはり営業利益の伸びに着目してみてください。

2.赤字経営の会社は必ず除外していく

極稀に営業利益はあったとしても、支払いの利息が非常に多く経常利益が赤字に転落しているケースもあります。そして、そういった会社に投資する上級者な投資家もいらっしゃいますが、銘柄選びにまだ時間を割いている初心者が手を出すべきではありません。業績をチェックするときには、まずは営業利益の伸び方に着目してみてください。

3.PER(株価収益率)15倍以下の株を選んでいく

PER(Price Earning Ratio)とは株価収益率のことを指します。つまりは、株価と会社の収益力を比べていくことで割安なのか?割高なのか?を判断していく際に見ていく指標になります。
PER(株価収益率)=株価÷1株あたりの利益
一般的には、PERが高ければ株価は割高であり、PERが低ければ株価は割安であると判断されますが、PER15倍以下の割安水準にある会社の銘柄を選定していくのがよいでしょう。

4.PBR1倍以下の株を選んでいく

PBR(株価純資産倍率)=株価÷1株あたり株主資本
一般的に、PBEが高ければ株価は割高で、PBRが低ければ株価は割安であると判断されますが、PBR1倍以下の割安水準にある銘柄を選んでいくのがよいでしょう。

5.ROE5%以上の株を選ぶ

ROE(Return On Equity)とは自己資本利益率のことをいい、会社の自己資本(株主資本)に対する当期純利益の割合を表す指標になります。

ROE(自己資本利益率)=1株あたりの利益÷1株あたりの株主資本

投下した資本に対し、会社がどれだけの利益をあげられるのかをチェックできる指標になり、近年ではもっとも重要視されている財務指標となっていますが、ROE5%以上の収益力のある銘柄を選んでいくことをおすすめします。

効率的な分析を図る

ファンダメンタルズ分析をしていくには、やはり会社の財務諸表、有価証券報告書、損益決算書といったものから必要な数字をピックアップしていく必要が出てきますが、個人の投資家が業績や財務状況を細かく分析した上で将来の企業価値を算出していくのはハードルが非常に高く、現実的には厳しいもの。

最近ではインターネットのみで企業業績のデータを掲載し、無料で銘柄分析に利用できるサイトが数多くあります。これは例ですが、SBI証券といった大手のネット証券会社であれば、証券口座開設者向けにアナリストが会社の経営状況、業績といったものを分析・調査していき、レポートにまとめた「アナリスト・レポート」を提供しており、基本情報や業績、株価動向などのデータが包括的に網羅されている「会社四季報」を閲覧することができます。

そういったデータ、レポートをうまく活用していくことで効率的に分析を行ってみてください。

銘柄選びの注意点

銘柄選びの手順がわかってきたところで、次は初心者が銘柄を選び際に注意すべき点について紹介します。

1.流動性の高い銘柄を選ぶ

流動性が非常に高く、売りたい時にいつでも売れる銘柄を選んでいきましょう。

流動性の低い銘柄を選んでしまうと、日中の出来高が少ないために売りたい時に売ることができません。相場が急落していっている時などは、買い手が一切付かずに大幅に値下がってしまった値段で手放す必要があり、大きな損失を出してしまう可能性があります。そういったことを考慮し、何か不祥事や事件など、何かあった場合の時にすぐにでも売れるかどうかは極めて重要なポイントですね。

2.信用取引はリスクが極めて高い

信用取引は、自己資金以上の取引が出来たり、相場の下落局面で賃貸銘柄を空売りできたりと、非常に資金効率の良い取引であることには代わりないですが、株価が思惑と全く逆に動いてしまった際には、一気に資金を失い最悪借金を背負ってしまう可能性さえある、初心者にとっては極めてリスクの高い取引です。

2006年におきた、ライブドア・ショックが大きく報道されるのも、当時個人投資家が信用取引を使って目一杯ライブドア株を買っており、株価の大幅下落によって信用取引の追証が大量に発生し、とんでもない借金を背負ってしまった人が続出してしまった為です。

そういった、いくら儲けが出ようがたった一回の取引で損失を出し、借金を背負うのは危険です。必要以上にリスクを負わないためにも、信用取引を行うのはやめた方が無難です。

3.「あの投資家やアナリストが推奨していた」といった理由で選ばない

アナリストは「企業分析のプロ」といえるわけですが、「株のトレードのプロ」ではなく、アナリストが推奨しているからといって株価が上がっていくものではありません。大半のアナリストは、中長期的な視点で将来の業績予想から株価を計算し、短期的な株価上昇を期待している投資家とは全く違う時間軸でコメントされています。

ですから、アナリストの業績予想といったものに関しては参考にすべきですが、だからといったリストに上げられた銘柄が突如株価が急激に上がる、といったことはないのでここは念頭に入れておいて下さい。

4.銘柄を厳選し、絞る

株式投資に慣れていくまでは、保有していく銘柄は2~3銘柄に厳選し、絞り込んでいきましょう。リストを分散していくためにも複数の銘柄に投資していくことは確かに大切ではありますが、あまりにも数が多すぎてしまうと保有している銘柄のニュース、材料の情報をキャッチしづらくなり、チャンスをみすみすのがしてしまいます。

また、相場が急落していった時や証券会社のシステムトラブル発生時に多くの銘柄を持っていると、売却をすることがおくれ、多大な損失を被る可能性もあります。よって、初めの段階では2~3銘柄に絞り込み、ある程度慣れてきましたら徐々に銘柄数をじっくりと増やしていくことにしましょう。

銘柄選びは終わらない、ということ。

銘柄選びに正解は一切ありません。上記に上げたようなものはあくまで手段であり、参考にする程度のもの。これは、株式投資においてまだ初心者の段階の方のみではなく、プロのトレーダーや経験者にとっても銘柄選び、厳選作業は永遠のテーマであり、みんな日々研究に研究を重ねている状況です。これはもう何度も続けていくことしかありませんが、毎日少しづつでも構いません。

今、あなたが自分が興味を持っている会社の銘柄についてちょっと調べて見たり、知識や経験を積んでいくことで勝ち組を目指していきましょう。

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